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住宅建築家
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公開日:2009/03/30 18:48
人生を歩んでいく中で、いろんなことを考え、経験し、それまで持っていた考えも少しずつ変わっていくものだと感じています。
独立して設計事務所を始めたころ、自分は設計士、建築士、建築家のどの存在なのかについて考えとき、建築士だと思っていました。
私の中での三者のイメージは、
設計士は、図面を描いたり、事務的な業務だけをこなすイメージ。
建築士は、設計・監理と建物ができる全般に関わる、技術者というイメージ。それに、建築士という資格が無いと、お客さんから委託されて仕事を行うこともできません。
建築家は、芸術家的な存在で、自分の作品づくりをするというイメージ。
三者を見たら、建築士が自分には合っていると思いました。
家を、自分の作品のようにつくりたくはないと思っていました。家はお客さんのものですから。
独立以前、10年以上設計業務に携わり、一通りの設計技術を身につけたと、ちょっと天狗になっていたところがあったと思います。
会社の中でも、それなりに評価されていたこともありました。
設計技術があれば、独立してもなんとかやっていけるだろうと、考えていました。
独立してから、そんな思いこみはあっさりと崩れさり、挫折して、いろんなことを考えて経験してきました。
考えるくらいしか、できることがないとも言えますが(笑)
そんなある日、独立して1年程経った頃、住宅建築家:中村好文先生のことを知りました。
NHKのテレビ番組「プロフェッショナル・仕事の流儀」です。
それから、中村先生のことが気になって、本を買って読んだりしました。
本を読んで、自分なりに中村先生の人柄や家づくりの姿勢を感じ、こんな建築家もいるんだなということを知りました。
こんな建築家=作品づくりをしていない建築家
テレビや建築誌を見る中で、自分の建築家に対する思いこみがありました。
かっこいい、おしゃれ、でも住みにくそう(汗)
中村先生の存在を知ったことで、建築家象が変わりました。
家づくりに対して、自分の志を持ち、ひたむきに取り組みこと。
そんな人が、いつか建築家と呼ばれる存在になるんだと思います。
自分の中で、建築家に対するイメージが変わって、家づくりに対する思いが深まっていき、目指す目標が見えてきました。
住宅建築家になること。
独立して二年目の半ば、一組のお客さん家族と出会いました。
そして、三年目に「久万の住宅」に携わることができました。
自分の家づくりに対する思いは更に深まり、確信することができました。
目指す目標の光は、ぼんやりだったのが輝きを増しました。
建築家が嫌いだったのに、今は建築家を目指しています(笑)
画像は、
本「住宅の手触り」の中で紹介されている、中村先生の設計した家の写真です。(2ページにまたがって写真が使われているので、綺麗に撮れませんでしたが)
家の見た目は、おしゃれでもかっこよくもなく、普通の家です。
見た目普通なんですけど、いい家だなぁと感じます。
見た目のデザイン性から感じる評価じゃなくて、この写真を見たとき、温かさのような雰囲気から家の良さを感じることができました。
父と子の繋がり
家が家族になじんでいる感じ。
本「住宅の手触り」の中で、この家とお客さんのことが紹介されています。
この土地柄に住みたいという、奥さんの希望で購入した土地。
でも奥さんは、娘さんを出産してすぐに亡くなられてしまいました。
父と娘の二人で、この家で暮らしています。
本の構成は、最初にこの写真があって、そのあとに家の紹介文が続きます。
写真を見て感じたイメージが、紹介文を読んでなるほどなと納得できました。
父と娘が仲良く暮らしている様子を感じました。そして家にいて安らぎを感じるような、あたたかい雰囲気を感じました。
それは、この家に奥さん(お母さん)の雰囲気を感じているんじゃないかなぁと、私は思いました。
この家と一緒に、奥さんの思いも一緒に、親子仲良く暮らしているんです。
こういう空間をつくれる中村先生は、すごい建築家だなぁと思いました。
そして、建築家に必要な能力は、コレなんじゃないかと思いました。
思いを詰め込むこと
いろんなことを感じられる、豊かな空間をつくること
志を持って、ひたむきにがんばります。

