記事
■ペットの雑学 「断耳・断尾」
生活、趣味、旅行、スポーツ、ペット
公開日:2010/03/17 00:00

皆さんは「断耳」と「断尾」という言葉をご存知でしょうか?
ドーベルマンは生まれた時から細くてピン! と立った立ち耳、コーギーは生まれた時から尻尾がないと思っている方もいるかと思いますが、実際はもともと垂れ耳や生えている尻尾を外科手術によって切除しています。この切除する行為を断耳・断尾といいます。
今回はその断耳・断尾についてお話しします。
なぜ、断耳・断尾をするの?

それでは、なぜ断耳・断尾をするのか、その理由をお話ししたいと思います。
現在では、犬はコンパニオン・アニマル的要素が強くなっていますが、一昔前までは主に狩猟や牧畜等の作業犬として飼われていました。
その歴史的背景により、断耳・断尾を行っていたと考えられます。
狩猟や牛追いの時、馬や牛が尾を踏む事故を防ぐため。
狩猟時に、イバラ等で傷つけてしまう事故を防ぐため。
狩猟時に、犬の興奮時における尾の振りで音を立て、獲物に気付かれるのを防ぐため。
キツネと見間違えることを減らすため。
断尾犬は狂犬病になりにくいと考えられていたため。
断尾した犬は税金を納めなくてもよかったため。
荷車を引くときに、長い尾は邪魔であったため。
ブリ−ダ−が慣習として続けているため。
美容整形・ファション性のため。
垂れ耳の犬は断耳により耳がむれにくくなり、耳の病気が減るため。
尾に糞がついて不潔になるため。
長い尾が気になり、自分の尾を噛んで傷つけてしまうのを防ぐため。
断尾と断耳を行う犬種とは?

断尾はプードル、ウェルシュコーギー、ミニチュアピンシャーなど、断耳はボクサー、シュナウザー、ピンシャー、ドーベルマン、グレートデン種などの犬種で、古くから行われています。
断尾と断耳を行う方法とは?

断尾は生後遅くとも、10日のうちに麻酔なしで切除します。
断耳は生後3ヶ月〜5ヶ月のうちに全身麻酔をかけ耳の軟骨の一部を外科的に切断します。
日本以外の国でも行なっているの?
最近では動物愛護の視点から、断耳・断尾を問題視する傾向が高まっており、イギリス、ドイツ、オランダ、デンマ−ク、スウェ−デン、ノルウェー、オーストラリアなど法律により禁止する国が多くなってきました。
日本にも「動物の愛護及び管理に関する法律」がありますが、この中には断尾や断耳がまだはっきりと禁止されていないのが現状です。
おわりに

元来、犬の祖先であるオオカミは垂れ耳ではありませんでしたが、人間生活との共存に適した犬がブリーディングという形で継承され、現在のように多種の犬種が作られました。そして、狩猟や闘犬等で使用される時代に断耳・断尾を行い、スタンダートに準じないという美的感覚の理由だけで断耳・断尾を行なうのは、皆さんどう思われますか?
もしかしたら、そういった行為が行なわれていたということを知らなかった人もいるかも知れませんね。
人気がある、というだけで犬を飼うのではなく、本当の犬の幸せとは何か、今一度考えてみてはいかがでしょうか?
私達人間は、犬にとって責任をもって考えなければならない問題がたくさんあると考えられます。


