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科学の話題
2011/12/18 07:18
生きている微生細胞物大量に発見
科学新聞2011年(平成23年)10月28日〈金曜日) 第3362号
海洋研究開発機構高知コア研究所地下生命圏研究グループの研究者らは東京大学大気海洋研究所との共同研究で下北半島八戸沖の46万年前の海底下地層から生きている微生物を大量に発見したと発表しました。
海底下の地中で生きている微生物の量は、地球の生物量の約10%を占めるほど大量だと考えられ、しかも、将来のエネルギー源として期待されているメタンハイドレートなどの生成に関わっていると考えられていますが、ほとんど眠っているかのように静かに生息していますので実態の把握が困難でした。
2006年に地球深部調査船「ちきゅう」が八戸沖約80キロメートルの地点の海底下219メートル部分から採取した岩石を使って微生物の代謝を指標としてどれくらいの微生物がそこで生活しているのかを調べました。ブドウ糖、酢酸、アミノ酸、メタン、アンモニアなどをエサとして与えて、それらが細胞に取り込まれる様子を観察したところ、メタン以外の栄養は細胞に取り込まれることがわかり、約46万年前に形成された地層の中に現在生きている微生物が大量に存在していることが実証されました。
また、栄養源として価値の高いブドウ糖やアミノ酸を与えると細胞増殖をすることも確認された一方で、栄養源を取り込む速度は大腸菌の約10万分の1以下しかなく、十分な栄養価でもこれらの微生物は自然状態同様に非常にゆっくりとした代謝を営んでいることも分かりました。ここからこれらの微生物は細胞内エネルギーを節約して、海底下の極限環境で長期間生きながらえていることが示唆されました。
科学の話題
2011/12/03 07:26
すべての老化現象はテロメアの機能不全からはじまる
Nature, 470, 359-365 (2011)
お蔵入り原稿です。
歳をとるにつれて全身の活性が低下したり、不具合を生じる臓器があらわれたり、糖尿病などの疾患が発症したりするのはテロメアの機能不全によるある特定のたった一つの遺伝子の活性調節が根本的原因であると報告されました。
テロメアは染色体末端の末端から伸びたDNAに似た構造物です。DNAはひものような形をしていますが、テロメアはその末端部分でDNAが傷つかないように保護する役目を担っているとされています。細胞は分裂することによって増殖したり世代交代したりしますが、細胞分裂の回数は上限が決まっています。細胞が分裂するたびにテロメアは短くなり、染色体末端部のDNAを損傷から守る機能が低下します。
何度も分裂を繰り返した細胞でDNAの損傷が蓄積されると、細胞はp53という遺伝子を活性化させて警告を発します。p53は細胞分裂を停止させ、DNAの損傷が修復されるまで待つよう命じますが、修復が不可能なほどDNAがダメージを受けている場合は細胞に自殺するよう命じます。
これまでは小腸の内側や皮膚、血液に含まれる細胞など細胞分裂が頻繁に行われ細胞の世代交代が活発な臓器ではこのような細胞分裂の停止や細胞自殺が老化の原因だと考えられていました。けれど、心臓や肝臓の細胞のように1個の細胞がとても長生きする臓器でも老化は同等に起きます。つまり、小腸や皮膚は老化しているけれど、肝臓や心臓が若者と同じくらい元気だというような老人はいません。ということはこの考え方はどこかが間違っていると言うことになります。
研究者らは、テロメアの機能不全とp53の活性化が、これまで知られていた細胞分裂の停止と細胞自殺指令以外にも、細胞と組織に一連の異常を引き起こすことを明らかにしました。心臓のような細胞分裂の少ない臓器でも他の臓器と歩調を合わせるように老化が進行するのはテロメアの機能不全と全身症状がつながっていたからだった、というのです。これまでは細胞の中で酸素からエネルギーを作り出すミトコンドリアの機能低下や、細胞に損傷を与える活性酸素に対する抵抗性の低下などが全身に散発して、それらを併せたものとしての老化の進行があると理解されていましたが、それらも根本的にはテロメアの機能不全に原因があり、あたかも劣化したテロメアが全身の細胞に指令を出すようにさまざまな加齢に伴う現象が起きていたのでした。
テロメアの機能不全がこのような一連の老化現象を引き起こすのはp53遺伝子の活性化により、ある特定のわずか2つの代謝調節物質の機能が抑制されるためであることも研究者らは明らかにしました。マウスのp53遺伝子を実験的に破壊したところ、これらの調節物質が抑制され、上述の様々な障害が現れることが確認されたのです。テロメアの機能不全がp53遺伝子の活性化を介して全身の老化現象を引き起こすということを明らかにした研究は初めてのもので、今回の研究成果は老化のきっかけとその後の過程を科学的に理解するのに大いに役立つものと考えられていますし、老化に伴ういろいろな不具合を治療する薬の開発にもつながることが期待されています。
科学の話題
2011/09/11 21:30
2011年の十五夜は9月12日ですが、待ちきれないので1日早くマイ観月会を開催しました。
観測を始めたのは21時頃で、薄い雲がかかって真っ白に輝いていたのですが、1時間ほどすると雲が晴れて写真撮影ができました。
写真は、450mm 望遠レンズで撮影した今日の月です。
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お知らせ
2011/09/10 18:49
CEATEC JAPAN 2011 のコンファレンスに出ます。
ゲノム創薬や幹細胞を応用した次世代医薬・医療についてお話しします。
2011年10月7日(金曜日) 12時30分〜13時30分(の間の少しの時間)
幕張メッセ 国際会議場2階 コンベンションホールA
K-14A
未来予測2012-2025 「ライフ」
〜生命の神秘に迫るテクノロジー〜
聴講予約など詳しくは下記のリンク先をご参照下さいね。
短い時間ですが、わかりやすく未来予測したいと思います。
http://www.ceatec.com/2011/ja/conference/conference_detail.html?lectue_id=0K14A
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お知らせ
2011/09/09 23:10
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お知らせ
2011/09/09 23:04
今年で第3回を迎える東京国際科学フェスティバル (略称TISF) が、9月10日
から10月10日までの約1カ月間にわたり、東京都内全域で開催されます。今年
のテーマは「科学を文化に」です。
この開催期間中は、都内各所で様々な科学のイベントが行われます。開催イ
ベントについての詳細は、TISFウェブサイトや、パンフレットに掲載されてい
ますので、これらの情報を参考にしながら、興味を持ったイベントにぜひ足を
運んでください。
TISF開幕初日の9月10日にパナソニックセンター東京 (東京都江東区有明)
にて開催されるオープニングセレモニーでは、開幕宣言に続き、約1カ月間に
わたるTISFの見どころが紹介されます。また、10月8日から10日までの3日間は、
同所にてクロージングイベントが開催される予定です。
詳細は、第3回東京国際科学フェスティバルのウェブサイトをご覧ください。
▽第3回東京国際科学フェスティバル
http://tokyo.sci-fest.net/2011/ja/
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雑談
2011/09/03 00:00
8月27日に日原天文台で行いましたライブヴォイニッチの様子が9月3日付の地方紙山陰中央新報で紹介されましたので紹介します。
以下、山陰中央新報 2011年9月3日号から
「地球外生命発見は困難」
日原天文台(津和野)で講演会
アマチュア科学研究科の中西貴之さんの講演会がこのほど、津和野町日原の日原天文台であり、山陰両県の天文愛好から約50人が、太陽系外の惑星の調査状況などの話に耳を傾けた。
中西さんは、同県宇部市の宇部興産医薬研究所に勤務。新薬の開発に携わりながら、趣味で人工衛星や細菌に関する原稿を執筆、書籍を出版している。講演会は同天文台と、島根県天文協会が主催した。
「なぜ宇宙人はそのヘンを歩いていないのか」と題した講演で、中西さんは、自身が調べた内容などを基に、1995年にジュネーブ天文台が初めて太陽系外惑星を発見してから、これまで約600の太陽系外惑星が確認されていると説明。
「太陽系外惑星が地球のような環境の惑星であれば生命の存在する可能性も高いだろう」としながらも「過去に天文台から電波による通信が行われているが、異星の知的生命体に届く確率は低いとされている」と指摘。
距離的な問題や、時間のずれなどもあり、「人類が地球外の生命を確認することは難しい」と協調した。
その上で、米航空宇宙局(NASA)などによる人工衛星を使った太陽系外地球型惑星の探査計画もすすめられているなどと宇宙研究の現況を紹介し、聴講者は熱心に聞き入っていた。
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ヴォイニッチの科学書
2010/05/22 08:17
もともと頻繁に噴火している桜島ですが、その噴火の頻度が2009年以降著しく高まっているようです。2009年には桜島の噴火の観測が始まって以来最高の年間548回の爆発的噴火が観測されました。爆発的噴火とは噴火の中でも特に激しく、爆発音などを伴う噴火のことです。また、2010年に入ると爆発的噴火の頻度はさらに高まり、すでに500回を超えています。
桜島は海底下10キロメートルに桜島のマグマだまりがあり、ここにたまったマグマが上昇して桜島の噴火となります。専門家は今の状況を、姶良カルデラの地下のマグマだまりが満杯になりつつあるのではないかと分析しています。今後桜島がどうなるかという予想について、最近の科学雑誌「ニュートン」の記事には3つの可能性が記載されています。
1. 南岳の噴火が活発化し、大量の噴煙を巻き上げながら噴火が長期化する
2. 現在活発化している昭和火口で、かつての昭和噴火と同程度の1億〜2億立方メートルの溶岩を噴出する噴火が起きる
3. 昭和噴火の10倍規模の大噴火が山腹で起きる。規模は大正噴火に相当し、桜島を大隅半島と陸続きにした噴火はこの規模でした。
ちょきりこきりヴォイニッチ
今日使える科学の小ネタ
▼難病「ハンチントン病」、原因は酵素の不足
ハンチントン病という疾患があります。従来は,ハンチントン舞踏病と呼ばれていましたが、最近では、舞踏病症状が必ず発症するというわけでないため、ハンチントン病と呼ばれることが多くなりました。優性遺伝の遺伝性変性疾患で、30〜40歳代に発症し、四肢、顔、頸、肩などに不随意運動が続発、あるいは先行して精神症状が出現するのが特徴です。経過は慢性進行性で、10〜15年ののち全身衰弱、合併症で死に至ります。
今回、東京医科歯科大学の研究で、この疾患は傷ついたDNAを修復する酵素の不足が原因で発症することが突き止めら、不足する酵素を補えば進行を抑えられる可能性が出てきました。患者の細胞では「ハンチンチン」と呼ばれるたんぱく質を作る遺伝子が通常より長いなどの特徴があり、患者に特有のハンチンチンが、切断されたDNAを修復する酵素と結びつき、働けなくしているようです。通常は生後約100日で死んでしまうハンチントン病のマウスの脳で、この酵素を作る遺伝子の働きを強めてやると、寿命は130〜140日に延びることも確認されました。
▼世界で始めて両生類のゲノムが解読された
カエルの全遺伝情報を、奈良先端科学技術大学院大が加わる国際チームが解読しました。両生類の遺伝情報が解明されたのは今回が初めてです。この情報は魚類から陸上で生活する動物へと進化する道筋の解明に役立つものと期待されています。両生類の仲間には手足が切断されても生えてくるものや、脳がなくなっても再生されるものなど、驚異的な再生能力を持っているものが多いため、遺伝子情報から両生類の再生能力の仕組みを明らかにすることでヒトの再生医療への応用も期待されます。
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ヴォイニッチの科学書
2010/05/18 09:29
日本医科大学の研究者らが、大人のマウスにSSRIと略される選択的セロトニン再取り込み阻害薬という種類のうつ病の薬を長期間投与すると脳の成熟した神経細胞が、幼いマウスのような未熟な神経細胞に戻ることを発見しました。医薬品がこのような細胞のダイナミックな変化をもたらし、その結果として治療効果や副作用が現れているようです。
SSRIを大人のマウスに1ヵ月間投与し、脳内部の歯状回と呼ばれる部位の神経細胞の変化を観察しました。その結果、SSRI投与によって、それまで成熟した大人の細胞として働いていた神経細胞が幼い細胞、幼若細胞と同様に機能するようになることが観察されました。このことから、SSRIは一度成熟した脳神経細胞を成熟前の状態に戻す作用を持つことが初めて明らかになりました。
ただ、可能性としては神経細胞を薬によって幼若化することは成熟とともに失われた機能を回復させることになり、神経系に対して有益に働く可能性があります。このことは同時に、成熟とともに獲得した機能を失わせるため、機能不全を引き起こすことも考えられます。この推定は、SSRIを服用した際の治療効果と副作用の関係と一致しているように思われます。従って、今回の発見によって、SSRIの持つ多様な効果の神経基盤が明らかになり、抗うつ薬の治療効果のみならず、副作用のメカニズムの解明が大きく前進すると考えられ、そのことは、より安全なうつ病治療法の開発につながるものと思われます。
神経回路の再編の分子メカニズムを解明
脳の神経細胞には幼若細胞とそれが成長した成熟細胞があります。胎児の後期から生後にかけて、神経細胞から枝のように四方八方に伸びた神経突起が、周辺の神経細胞と接続し、神経回路網が作り上げられます。その後、幼児期に音や光などの外部からの刺激を受けるようになると、それらの情報を処理するのに都合が良い形に神経回路の配線の組み替えが繰り返し起こります。この仕組みがうまく動かなければ、言語学習や、外環境に適応した神経活動に異常が生じ、その結果、精神遅滞疾患や統合失調症などさまざまな精神疾患につながると考えられます。
ショウジョウバエをモデルとして神経回路の再編について詳細な解析を行った結果、たんぱく質分解酵素の一種のマトリックス・メタロプロテアーゼ(Mmp)が神経回路の再編には必ず必要で、この酵素が、神経回路の足場となっている物質を部分的に分解し、分解されずに残存した足場に依存して神経回路が「再配置」されるという現象が起こることが突き止められました。この「再配置」の繰り返しにより神経回路の再編が引き起こされているようで、Mmpの遺伝子は人間の脳でも脳神経系で機能していることがわかっています。
ちょきりこきりヴォイニッチ
今日使える科学の小ネタ
▼小惑星「テミス」に水の氷が検出された
地球以外の場所で水を見つけると言うことは、生命誕生の謎や、今後の人類の宇宙探査の資源確保、また、宇宙の普遍的な環境とはどのようなものかを研究するに当たって非常に重要です。すでに、太陽系内部ではいくつかの天体で水の存在が確認されています。今回、米・ジョンズ・ホプキンス大学応用物理研究所の天文学者らは、小惑星「テミス」の表面を赤外線で観測した結果から、水の氷が炭素系の有機化合物とともに存在していることを発見しました。
▼アスファルト火山を初発見
アメリカ、カリフォルニア州沿岸沖の海底で2007年に発見された奇妙な半球状の地形が、調査の結果、原油と海洋生物の化石が混ざり合い硬化してできた"アスファルト火山"であると判明しました。資源としての可能性を調査した結果では品質が非常に悪く製品にすることはできないようでした。この火山ができた仕組みはよくわかっていませんが、天然の石油・ガス鉱床が地球内部から漏れ出ることによって形成されたようです。
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ヴォイニッチの科学書
2010/05/18 08:49
犯罪捜査
犯罪捜査における、証拠品の分析にSPring-8が有効であることを広く世間に示した例が和歌山の毒物カレー事件の砒素分析でした。この時はカレーにX線を照射し、跳ね返ってきたX線のエネルギーや波長を測定することによって、物質に含まれるごく微量に含まれる成分を調べることができます。
考古学
東アジアを代表する金属工芸品のひとつに青銅鏡があります。中でも三角縁神獣鏡(さんかくぶちしんじゅうきょう)と呼ばれる青銅鏡は邪馬台国の女王卑弥呼が中国魏の皇帝より授かった鏡といわれ、製作地については様々な説が提唱されています。そこで、SPring-8で蛍光X線による成分分析を行うことによって、製作年代および製作地を推定する実験が行われ三角縁神獣鏡の原材料には複数の系統が存在することが推測できました。
太陽系の謎
彗星のダストは太陽系形成初期の名残であると考えられていますので、これを分析することによって太陽系誕生の仕組みを解明するヒントが得られるはずです。探査機「スターダスト」によって持ち帰られたヴィルト第2彗星のダストをSPring-8でX線回折分析した結果、ヴィルト第2彗星のダストは太陽に近いところで過去のある時期1500℃という高温にさらされたことがわかりました。このことは、太陽系初期の円盤の中で、彗星の材料となる物質の大移動が起こった可能性を示唆しています。
天使の輪
天使の輪はツヤのある髪の象徴ですが加齢にともない、ハッキリしなくなることが一般的です。一方、髪のうねりの原因は髪の毛の内部にあるコルテックスという細胞の構造に関係しています。SPring-8でマイクロビームX線小角散乱法という手法で調べたところ、加齢にともなってコルテックスがうねりの出やすい状態に変化することがわかりました。このことは、うねりを改善すれば、ツヤを取り戻すことができることを示しています。SPring-8での実験結果は花王の「セグレタ」という製品開発に生かされました。
ちょきりこきりヴォイニッチ
今日使える科学の小ネタ
▼ハッブル宇宙望遠鏡、打ち上げから20周年
2010年4月24日にNASAのハッブル宇宙望遠鏡(HST)が打ち上げから20年目を迎えました。
この20年間、主鏡の不具合や搭載機器の故障に見舞われたり、予定していた修理ミッションが延期されたりしたこともありましたが、HSTに関わる研究者やエンジニアの努力、2009年5月に実施された最後の修理ミッションで、打ち上げ当初に比べて能力は100倍に向上し、20年たった今も最新技術を搭載した宇宙望遠鏡として稼働しています。HSTがこれまでに観測した天体の数は3万個以上、撮影してきた画像の数は50万枚を超えています。
なお、6.5メートルの反射鏡を持つ後継のジェームズ・ウエブ宇宙望遠鏡の打ち上げは遅れていて、2014年打ち上げ予定です。
▼スウィフト、500個目のガンマ線バーストを検出
2004年11月に打ち上げられたNASAのガンマ線観測衛星「スウィフト」が、4月13日に500個目のガンマ線バーストの検出を達成しました。ガンマ線バースト(GRB)とは、宇宙のある1点から突然、強力なガンマ線がひじょうに短い時間だけ飛来してくる現象で、星同士の衝突や巨大な星の最後の爆発など、宇宙空間で起きたものすごい現象で放出されます。これまでにとらえた500個の中には、131億光年のかなたで起きたものや、ブラックホール同士の衝突で発生したと思われる貴重な観測結果も含まれています。
ガンマ線バーストは非常に短い時間だけ観測される現象で、広い宇宙のどこで発生するか全く予想できませんので、スウィフトは非常に広い範囲を常に観測し続け、ガンマ線バーストを自動的に発見し、自動的に観測する能力を持っています。
ガンマ線バーストが地球の近くで起きると、地球がガンマ線を10秒浴びただけで、地球のオゾン層の半分が破壊され、紫外線が直接地表に届くことによって地表は滅菌され、地球の生態系が破壊されることが推定されています。ガンマ線バースト自体は実は宇宙では結構頻繁に起こる現象だという説もあり、地球に生命が誕生して35億年たっていますので確率的には1度くらいガンマ線バーストを地球上の生物は経験している可能性があります。
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